http://4vipstars.blog.2nt.com/blog-entry-1665.html俺が異世界に行ってない話
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1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/01(月) 23:59:51.95 ID:dkcOJ8Si0
だらだら質問こたえながら書く
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:02:29.85 ID:UmY7kx150
まぁ書いてく
二ヶ月ほど前、久々の連休を迎えた俺は外が晴れてるのもあり散歩に出かけることにした。
田舎なのもあり川沿いの道をぶらぶら寺を目指すお決まりのコースだ。
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:02:56.88 ID:S/5nLdeei
あっちの世界どうだった?
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:05:00.87 ID:UmY7kx150
>>3
そうだな…ちょっとわからない…
なんせ行ってないからな…
すまん…
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:06:14.94 ID:icqGcoDs0
あれだろ、寺についたら幽霊が出てきて寺生まれのTさんが助けてくれた話だろ?
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:09:10.99 ID:UmY7kx150
>>5
違う…Tさんにも会ってないんだ…
なんせ異世界には行ってないからな…
すまん…
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:07:06.75 ID:8fopD97K0
はよ
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:08:09.49 ID:UmY7kx150
寺を目指しながら歩いていると、一人の少女とすれ違う。
黒髪で最近では珍しい可愛い日本人形のような女の子である。高校生であろうが、どこか落ち着いた雰囲気を醸し出していた。
俺「こんにちは」
連休で気分が良いことも手伝い滅多にしない挨拶を俺はしていた。
少女「こんにちはっ」
その少女は一度立ち止まり、丁寧にお辞儀まで添えて元気に応えてきた。
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:12:02.60 ID:UmY7kx150
こういうことを言うと問題があるのかもしれないが
少し、いや、ほんの少しであるが驚いた。
俗的に言えば「ドキッ☆恋の始まりは突然に♪~恋したあの子は18歳~」であろう。
視線のやり場に困りつつ、少し顔を赤らめながら、俺はまた歩き出した。
少女もまた、俺が来た道を巻き戻るように歩き出した。
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:14:32.95 ID:UmY7kx150
あの少女は近くに住んでいるのだろうか。彼氏などいるのだろうか。
そんなことを柄にもなく考えていると、一つの小さな祠が目に入った。
川のせせらぎと小鳥の声、さらに木が風で擦れる音に包まれ、凛とした雰囲気を纏った祠であった。
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:17:57.01 ID:UmY7kx150
俺はまた柄にもなくお賽銭でもいれてみることにした。
「いいことあるといいな」
そんな俗な考えが頭を掠めたからだ。
ポケットから五円玉を取り出し、賽銭箱に静かに落とす。
「チャリン」
小気味良い音を立て、五円玉は賽銭箱に吸い込まれる。
俺はその音の余韻を楽しんだあと、今度は静かに手を合わせた。
耳を掠める冷たい風と、川のせせらぎが心地良い。そう感じながら無心になり、手を合わせる。
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:21:14.19 ID:UmY7kx150
しばらく手を合わせた後、俺は顔を上げた。
特に祠に異常は見当たらない。
俺はまた歩き出した。
その前にふと、自分が喫煙者であったことを思い出したかのようにタバコに火を付ける。
「美味い…」
風の冷たさも合間って、タバコの味が深くなったように感じる。
「フゥー……」
肺を煙が撫でる感覚を楽しみながら、虚空に消えて行く煙を追いかけるようにまた、歩き出した。
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:22:44.21 ID:oB6AEFdVi
さぞ怖かったんだろうな
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:23:05.46 ID:UmY7kx150
>>19
怖くは…なかった…普通の世界だったからな…
すまん…
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:25:08.26 ID:UmY7kx150
そろそろ寺が見えてきた。
少し歩幅を小さくする。年のせいでは無い、この往路をもう少し楽しみたかったのだ。
すると、寺から一人の幼女が走ってくるのが見えた。
何かを追いかけているようだ。
そこで俺は強烈な眩暈に襲われる。
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:26:54.11 ID:raKljrnK0
>>22
ついにきたか
目が覚めたらどんな世界だったんだ?
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:28:08.24 ID:UmY7kx150
>>26
いや…意識は失ってないんだ…
すまん…
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:25:27.83 ID:ll9c1t3r0
異世界行った瞬間ってどんな感じなの?
なんか「あ、今異世界来たわ」ってかんかくあるの?
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:26:11.96 ID:UmY7kx150
>>23
いや…わからない…
なんせ異世界には行ってないからな…
すまん…
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:27:35.55 ID:UmY7kx150
俺は思わずその場にしゃがみ込んでしまった。
誰かが走ってくる音が聞こえる。
「ねぇ、だいじょうぶ」
舌足らずの鼻にかかる声が後頭部から響いた。
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:28:19.80 ID:vIVn043L0
っべーわ、それマジ、っべーわ
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:29:42.96 ID:K9D57OhS0
異世界でのタバコ美味しかった?
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:31:23.01 ID:UmY7kx150
>>30
異世界には行ってない…
うまいのだろうか…
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:30:51.83 ID:UmY7kx150
頭に何か触れる。
暖かい、それでいて小さい。俺は直ぐに、幼女が頭を撫でてくれているのだと確信した。
「ありがとう」
眩暈が収まった俺は幼女の頭を軽く撫で、礼を言った。
「だいじょうぶ、おじちゃん。」
おじちゃん……。悲しい響きだ。と感慨に耽っていると
「うちでやすんでいってよ!」
うち。疑問を感じながら幼女を見下ろすと、寺のほうを指差していた。
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:32:17.44 ID:dreN7iF/0
どうやって戻ってきたんだ?
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:33:48.12 ID:UmY7kx150
>>33
戻るもなにも…異世界には行ってない…
すまん…
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:33:18.31 ID:UmY7kx150
俺の承諾待たずして、幼女が俺の小指を掴む。
そのままずいずいと寺のほうへ引っ張られて行ってしまった。
こんな小さな身体なのに、凄い力だな……。と、ミクロマンを思い出しながら幼女について行くことにした。
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:35:12.93 ID:lni54pKH0
何日くらい居てたんだ?
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:37:00.24 ID:UmY7kx150
>>36
厳密にいえば…
0日0時間0分0秒だな…
もちろんコンマ以下も余すところなく0だ…
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:36:16.10 ID:UmY7kx150
寺の境内を通り抜け、本堂の隣に建つ昔ながらの家、といっても縁側だが、に通される。
「ちょっと待っててな兄ちゃん、すぐ話ぃ済むさかいに」
驚いた。
幼女がドスの効いた声で確かにそう言ったのだ。
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:40:16.04 ID:raKljrnK0
この幼女が異世界への案内人なんだろ?
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:41:46.32 ID:UmY7kx150
>>41
違う…ただのいい子だ…
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:40:36.64 ID:CixQs1Dj0
この世界と異世界とで時間の流れる速さは同じ?違う?
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:41:46.32 ID:UmY7kx150
>>42
そういう質問はオカ板で聞いてくれ…
すまん…
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:40:59.99 ID:UmY7kx150
ドタドタ……。二つ分の足音がこちらへ向かってきた。
幼女、とその母親だろうか。年を感じさせない綺麗で凛とした女性が、幼女の隣に立つ。
「どうぞお飲みください」
そう言いつつ暖かい緑茶を脇に差し出された。
「ありがとうございます」
礼を取引先に言うように丁寧に告げたあと、湯飲みを取る。
「ズズッ……。」
一口で身体の中に温かさが溢れる。
「美味い」
思わず俺は口にしてしまい、はにかみながら会釈した。
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:41:10.55 ID:dreN7iF/0
異世界って携帯使えるの?
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:42:28.70 ID:UmY7kx150
>>44
SoftBank以外いけんじゃね?しらね。
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:44:53.22 ID:GrVwKqILO
>>46
なんかワロタ
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:45:47.52 ID:UmY7kx150
俺は緑茶を楽しみながら、幼女の母親と少し会話し、昔を懐かしんでいた。
そんな緩やかな時間は、湯飲みの中身と比例してすぎて行った。
「では、そろそろ……。」
空になった湯飲みを返しながらそう告げる。
「もう大丈夫なのですか」
母親が少し心配そうに見つめる。しかし、これ以上迷惑をかけるわけにはいかない。
「はい。もう十分休みましたので。お世話になりました」
じゃあね。と幼女に別れを告げ、縁側から腰を上げた。
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:46:30.76 ID:dreN7iF/0
時空のおっさんには会ったのか?
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:48:33.99 ID:UmY7kx150
>>54
誰だよそれ…
おっさんなんてお呼びじゃないんだ…
すまん…
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:50:13.53 ID:UmY7kx150
境内を後にし、俺は来た道を引き返すことにした。
途中、往路で見つけた祠をさっきとは逆の目で捉えながら進む。
すると前から見覚えのある、黒髪で日本人形のような子が近づいて来た。
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:55:18.19 ID:UmY7kx150
よく見るとくる時に出会ったあの少女ではないか。
少し、胸が踊る。
「こ、kkkkこんちゃろ、ふぬぅwwwwwww」
しまった。
隠しきれない噛み方をしてしまう。いつもこうだ。
「ふふっ、こんにちは」
天使が、そこにいた。
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 00:59:58.22 ID:UmY7kx150
どこに住んでるの。彼氏いるの。いくつなの。趣味はなに。ここで何をしているの。危ないからおじさんといいことしよう。
沢山の質問と欲望が頭の中を駆け巡ったが、一歩間違えれば犯罪だ。と何処かCOOLに考えていた。
「よく会いますね。ふふっ。」
天使だ。紛れもなく。
「んんwwwwwwwそうだすなwwwwww」
だす、あり得ない噛み方をまたしてしまった。某ミニ四駆の某キャラではないか。
そんなことを考えていると。
「面白い人ですね」
やはり、この子は天使だ。
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:03:00.12 ID:UmY7kx150
「では」
そう告げ少女はいってしまった。
少しの虚無感を抱えつつ、少女の背中を少しだけ眺めてから俺も歩き出す。
帰り道、これからこの曜日は散歩しよう。と、少女に会いたい一心で決めてしまった。
それから少女とは幾度か会うのだが、その話はまた次の機会にしよう。
68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:04:45.92 ID:UmY7kx150
家につく。
誰も待つことのない家の扉を開け
「ただいま」
もはや形式美だな。そんなことを思いながら、手を洗い部屋の中央に横たわる。
久々に良い休日だった。
そんなことを考え、明日は何をしようかと考えを巡らせ目を閉じた。
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:07:17.94 ID:UmY7kx150
久しぶりに都会へ出かけるのもありだな。そういえばLOの発売日だ。
そんなことを考えながらいつしか眠ってしまったようで、目を開けると辺りは暗く、思わず時計の針に目を落とす。
その電波時計は休日が残り5分ということを、明確にさしていた。
~完~
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:08:46.24 ID:UmY7kx150
終わりです。
異世界にはいっていませんが、質問受け付けます。
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:11:04.85 ID:UmY7kx150
>>1乙。
面白かったぞ!
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:20:00.07 ID:ll9c1t3r0
ところで
釣りじゃないよな?
75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:20:17.41 ID:UmY7kx150
ちなみに特定怖いので100%フェイク入れてる。
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:22:37.18 ID:GzwyhgQ20
え?散歩?
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:23:10.10 ID:UmY7kx150
>>76
特定は無しの方向でお願いします(憤怒)
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:25:57.69 ID:UmY7kx150
お付き合い頂きありがとうございました。
異世界いったことないけど、それでも毎日頑張って生きてます。
お疲れ様でした。
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:26:02.05 ID:vji3gWxl0
あれ?
『向こう』でお前に会った気がするんだが気のせいか?
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:26:39.24 ID:UmY7kx150
>>81
行ってないんで多分人違いだと思います
83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:34:43.48 ID:bma6Gcg/0
なんとなくだが、俺がさっき風呂場で必死にジャンプしてた時も
>>1は異世界に行ってなかったんじゃないか?
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:47:46.88 ID:UmY7kx150
>>83
よくわかりましたね
その通りです
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 01:18:31.49 ID:ll9c1t3r0
乙!
俺も異世界行きたくなったわ
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