http://4vipstars.blog.2nt.com/blog-entry-142.html少し昔話をしたくなった・・・その後5
540: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 08:41:59.32 ID:BYHeRsSO
竜也の話と板倉の結婚式を書きます
541: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/11/06(金) 09:10:51.18 ID:nqVa6pc0
よっしゃ!リアルタイムきたー!!
542: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/11/06(金) 09:16:30.22 ID:9XAwEkIo
おはよう!待ってたぞー
544: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:06:03.56 ID:CoPbrPA0
突然に投下します
545: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:07:28.22 ID:CoPbrPA0
少しスピンオフをしたくなった
~腹減ったからイチゴの匂いの消しゴム食べたんですが、さっきからトイレに篭り切りです~
546: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:08:22.11 ID:CoPbrPA0
暖かな陽気と成り、桜の蕾が膨らみ始めた。
三連休前の晩に仕事を終えた俺は事務所を出ようとした。
すると突然、大慌てで誰かが事務所に入って来た。
松平「あ、すみません!!!あ、福田さん・・・」
松平は俺の顔を見て呟いた。
俺「どうしたの?そんな慌てて」
松平「現場から剥離剤が足りないから急遽持って来てと言われまして・・・」
松平はそう言いながら、倉庫の鍵をキャビネットから取り出した
547: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:09:30.81 ID:CoPbrPA0
なんで前もって持って行かないんだよ!!!
と思っても作業員なんてそんなもんだ。
俺「・・・一人でいけるか・・・?」
俺が恐る恐る聞いた。
松平「あ、大丈夫ですwwすみませんお疲れ様ですww」
そう言われ俺はホッとした。
良かった。
俺は今日は早く帰りたかった。
548: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:10:28.54 ID:CoPbrPA0
明日に実家に帰る事に成っている。
明後日に親友の結婚式が有るからだ。
俺「そっか・・・じゃあお疲れ!」
俺はそう言って事務所を出た。
外に出ると暖かな春風がそよいでいた。
携帯を取り出しメールをした。
すぐに返事が来る。
「ご飯作って待ってるよ」
それだけ確認すると俺は電車に乗り帰路についた。
549: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:11:25.06 ID:CoPbrPA0
家に到着してインターフォンを押す。
するとカチャカチャと音を立ててチェーンを外してドアが開いた。
「お帰りなさい!」
出て来たのは笑顔のサトミだった。
俺「ただいま・・・ww」
サトミ「今日は早かったねー」
俺「うん、明日から板倉の所に行かないとダメだしね」
サトミ「私なんかドキドキして来たよー」
そう言ってサトミは笑う。
550: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:12:20.66 ID:CoPbrPA0
サトミと付き合って半年が過ぎていた。
俺は超幸せであった。
だってサトミはカワイイんだもんwwwwww。
いや・・・失礼。
家に帰ると迎えてくれる人が居るのは嬉しい事だ。
ずっと一人暮らしをしていた俺に取って一番幸せな事なのかも知れなかった。
551: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:13:13.10 ID:CoPbrPA0
明後日の結婚式はサトミも出席する事に成っていた。
板倉がサトミの分まで新幹線のチケットを送ってくれたからだ。
サトミが「なんか申し訳無いなー」と言っていた。
板倉も大人な対応に成ったもんです。
552: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:14:04.16 ID:CoPbrPA0
二人で新幹線に乗るってちょっとした旅行みたいでウキウキしていたんだよww
しかも実家に帰らずにホテルも取ったからww
いやあ板倉様々だねーwwwwww
そう思っていた矢先だった・・・
俺の仕事用の携帯が鳴る。
え・・・?
相手は目の前にいる俺の恋人の弟君だった・・・
俺は嫌な予感がしたので無視してみた。
553: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:15:13.19 ID:CoPbrPA0
すると次にサトミの携帯が鳴る。
サトミ「あ・・・竜也だ」
このヤロー!!!!
サトミは電話に出る。
サトミ「うん・・・いるよ・・・ちょっと待ってね」
そう言ってサトミの携帯を俺に渡す。
俺「・・・無理」
竜也「何も言って無いっすよ!」
俺「とにかく無理」
竜也「いや、お願いしますよ!」
554: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:17:12.29 ID:CoPbrPA0
俺は溜め息をつく。
俺「・・・なんだよ・・・」
目の前のサトミが不安気に俺を見る。
竜也「今日、初日の現場に居るんですけどね・・・」
俺「知ってるよ」
竜也「二階に上がる階段がフロアの真ん中に有るんですよ」
俺「ほう」
555: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:18:13.13 ID:CoPbrPA0
竜也「Bさんが、その階段の上からからワックスをぶちまけました」
俺「はあああああああ???????」
竜也「下のフロアに有る商品全てにワックスが掛かっちゃいまして・・・」
俺「・・・怪我人は?」
竜也「無いです・・・」
プチッ。
俺はそれだけ聞くと一旦電話を切った。
そして深呼吸をした。
556: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:19:07.71 ID:CoPbrPA0
サトミ「・・・大丈夫・・・?」
俺「大丈夫。別に命のやり取りが無い仕事だから・・・」
そう。
俺の信条として「どんだけの事が有っても死ぬ事は無い」が有る。
深呼吸をしている間に竜也から矢の様に電話が入る。
分かってる待てよ。
557: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:20:00.94 ID:CoPbrPA0
俺はタバコに火をつけた。
ワックスてね、中々落ちないんだよ。
俺はやっと仕事モードが復活して竜也に電話をした。
竜也「もしもし!!」
竜也が焦ってる。
俺「剥離剤は有るのか?」
竜也「無いんです!!!」
どいつもこいつも車に剥離剤を積んでおけよ!
558: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:21:36.44 ID:CoPbrPA0
俺「商品はどんな奴だ?」
竜也「雑誌です、それと壁や什器にワックスが付着して・・・」
俺「壁触るなよ!!!どんな塗装か分からんからな!!!すぐに剥げるぞ!!!」
竜也「あ、はい・・・」
俺「今から俺が剥離剤を取りに行く。その間にクリーナーで良いからポリッシャーを掛けておけ。床はそれでやり直せ」
竜也「はい」
559: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:23:26.33 ID:CoPbrPA0
俺は電話を切るとサトミを見た。
俺「と、言う事なんで・・・」
サトミ「大丈夫?」
俺「俺はね・・・」
サトミ「明日・・・お昼の電車だよ・・・」
俺「なんとかする・・・」
サトミ「・・・頑張ってね・・・」
サトミはそう言って悲しく笑う。
申し訳無い気持ちが胸に沸いていた・・・
560: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:24:29.12 ID:CoPbrPA0
現場に到着すると、凄惨な有様であった。
竜也「お疲れ様です・・・すみません・・・」
俺「Bさんは?」
竜也「テンパってます」
見るとBさんは動き回っているが、実質何もしていなかった。
Bさんは50代の人だが少し精神的に障害が有るのだ。
まあ、俺もある意味、心の病だけどね。
561: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:25:23.54 ID:CoPbrPA0
俺「どんな感じで落ちたの?」
竜也「上のフロアを清掃しようとして、ワックスを上に持って行こうとしたら、最上階でBさんが躓きました」
俺「ほう」
竜也「そのまま綺麗に四方にワックスをぶちまけながらワックス缶が階段を落ちて来たんです・・・エアリスが死ぬシーンみたいでした・・・」
エアリスのメロディが流れてワックスが落ちるシーンを想像して俺は吹いた。
562: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:26:22.37 ID:CoPbrPA0
俺はとにかくBさんにフォローを入れた。
俺「Bさん大丈夫だった?怪我無かった?」
そう優しく言うだけでも作業員は全然違う。
誰もわざとミスする奴はいないんだ。
そして全員に作業をさせた。
壁に着いたワックスは中々落ちない。
剥離剤と言ってワックスを剥がす薬品を用いるのだが、余り強くしたら壁が剥がれる。
563: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:27:17.56 ID:CoPbrPA0
俺らは雑巾に剥離剤を付けて、全員でゴシゴシ擦る。
これはキツイ作業なんだよ。
まあ、時間さえ掛ければ取れるんだけどね。
完全に終わったのは朝の6時を回っていた。
作業員は帰らせて俺と竜也だけ残る。
客への謝罪が有るからだ。
564: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:28:26.31 ID:CoPbrPA0
竜也「福田さん、今日実家帰るんでしょ??良いですよ俺だけで・・・」
じゃあ昨日の時点で俺を呼ぶなよ、と思ったが、まあ仕方ない。
俺「お前一人で弁償の交渉出来る?」
弁償するに当たり何でもかんでもやってたら割に合わない。
いかに上手く弁償額を減らすかが営業マンの能力にかかる。
俺の記憶では雑誌は返本が出来るので弁償が無い筈。
だが、ケチな客なら絶対にそれを弁償させる。
上手く客を怒らせ無い様に対応しなければならない。
565: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:29:20.36 ID:CoPbrPA0
店の開店が10時なので、9時か9時半には店長が来るだろうと思い俺らは車で待った。
新幹線は13時だった。
30分で交渉を終えて家に帰って東京駅に向かう・・・
充分間に合う。
サトミにその旨をメールした。
竜也の髭剃りを借りて髭を剃り、作業服からスーツに着替えた。
9時半に成り店に行く。
566: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:30:33.87 ID:CoPbrPA0
が、店長は来ていない。店員に聞くと店員は11時半に出勤だそうだ。
それはマズイ。
いくらなんでも11時半は遅すぎる。
俺はすぐに課長に電話した・・・が、出ない。
部長は出張中だった。
係長に電話しようとしたが、頼りない。
絶対に失敗するのが目に見えている。
課長から折り返しの電話があった。
俺は理由を説明すると、
課長「スマン、既に東北自動車道に乗って実家に帰ってるんだよ・・・」
ガックシだよ。
俺は渋滞に巻き込まれて課長が小便漏らすのを祈りながら電話を切った。
567: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:31:24.49 ID:CoPbrPA0
竜也「いや、マジで良いですよ福田さん・・・」
福田「うるさい」
俺はサトミにメールをした。
「スマン。先に行っててくれない?最悪先に新幹線に乗ってくれ。後の新幹線で追い掛ける」
それだけメールすると助手席の椅子を倒した。
とにかく待つしかない。
眠気と戦いながら俺は待った・・・
568: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:32:33.90 ID:CoPbrPA0
時間が来て店長に謝罪に向かう。
店長は気の良い人で雑誌は返本が出来るので弁償は要らないと言われた。
俺らはホッと胸を撫で下ろした。
俺達は急いで店を出た。
俺「スマン、竜也!悪いが家まで送ってくれ!」
俺がそう言うと竜也は首を振る。
竜也「直接、新横浜に行きます」
俺「え?」
俺はサトミに今から向かうと言う連絡をする為にサトミに電話していた。
569: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:33:58.68 ID:CoPbrPA0
サトミ「もしもーし♪お疲れ様ーww終わった?」
俺「スマン、サトミ!今から家に帰るよ・・・」
サトミ「新横浜に来てwwそっちの方が近いでしょ?竜也から場所聞いたからwwユウ君のスーツと着替えは持って出てるからww」
俺は竜也を見る。
竜也はニンマリと笑った。
竜也「結構、仕事出来るっしょww」
俺「意外になww」
俺も笑った。
570: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:34:54.15 ID:CoPbrPA0
急いで新横浜に向かい13時前には到着した。
竜也「カバンとか作業服は俺が預かっておきますんで!」
俺「サンキュー!竜也!助かったよ!」
竜也「いや、こちらこそ助かりました!じゃあ気をつけて下さい!」
そう言って竜也は去った。
俺はホームに上がりサトミが乗る新幹線を待つ。
そこで気が付いた様に仕事用の携帯の電源を切ったのだった・・・
571: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 16:36:09.02 ID:CoPbrPA0
以上です。取り合えず第一部です
ダラダラ前置き長いのはいつもの事で勘弁して下さいww
俺の仕事はこんなんばっかりですww
給料が良くなかったら絶対に辞めてるww
取り合えずまた続き書けたら投下しますww
じゃね
573: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/11/06(金) 16:48:15.60 ID:3Fw.OcDO
出発からドタバタだなwwwwww
福田は一回お祓いしてもらうべきwwwwww
572: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/11/06(金) 16:43:39.82 ID:9b7sFXYo
乙。
今更だが、森君には、
福田とサトミ、板倉とユミみたいにもう相手いるのか?
それともまだいないのか?ww
576: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/06(金) 18:54:25.76 ID:BYHeRsSO
>>572
森君は今はモテモテなんだよ
ベイスターズの監督ばりに彼女を変えてる
578: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/11/06(金) 21:07:03.33 ID:vo0WWRMo
竜也なかなかいい感じになってきてるねぇ!
580: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:41:48.43 ID:Hp3oYA60
続き投下しまーす
581: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/11/07(土) 09:42:38.70 ID:.d934doo
福ちゃんおはようww
582: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:42:40.67 ID:Hp3oYA60
爆睡中の俺を誰かが起こす。
うるさい。
俺は眠いんだ・・・
「起きてって!」
その声で目が覚めた。
俺の目の前にサトミの顔があった。
一瞬、今自分がどこで何をしているか分からなかった。
サトミ「もう着くよ」
そうか俺は新幹線でサトミと合流して走り出した瞬間に寝たんだ。
583: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:43:35.28 ID:Hp3oYA60
>>581
おはようございまーす
俺は伸びをしながら降りる準備をした。
駅に到着して俺達は降りて改札に行く。
そこで俺は携帯を取り出して電話をした。
数コールもしない内に相手は出た。
「今、目の前だよ」
相手はそう言う。
584: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:44:30.08 ID:Hp3oYA60
サトミ「あ、森くーんww」
隣のサトミがそう言って目の前にいる昔はただのオタクで今はイケメンオタクに手を振った。
森君「久しぶりww」
なんか爽やかに言う森君にムカついた。
585: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:45:23.25 ID:Hp3oYA60
森君「あれ?なんでスーツ?」
森君がそう言って俺を見る。
俺「昨日から寝て無いんすよ」
森君「相変わらず激務だねww」
森君は俺らを迎えに来てくれていた。
森君「あ、石原さんカバン持つよ」
こう言う気遣いがモテるコツなんだろうか。
俺のカバンも差し出してみた。
森君は無視した。
こんちきしょー。
森君の車でホテルまで送って貰う。
586: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:46:17.18 ID:Hp3oYA60
ホテルに到着すると森君が言った。
森君「晩にさ、板倉君が飲もうって言ってるからさ」
俺「大丈夫なんかよアイツ」
森君「大丈夫じゃない?じゃあ晩にねww」
そう言って森君は去った。
サトミ「晩まで寝たら?」
サトミの一言で俺は爆睡した。
587: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:48:01.30 ID:Hp3oYA60
夜起きて俺らは出掛ける準備をする。
その時にサトミが普通の靴を持って来る筈が何故か革靴を持って来ていた。
俺「いや、俺革靴履いてるじゃん」
サトミ「そっか・・・普段靴が居るんだね・・」
俺は再びスーツで出掛ける羽目になったよ。
サトミちゃんたら・・・
588: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:48:54.44 ID:Hp3oYA60
板倉「よお!!!久しぶり!!!」
待ち合わせ場所まで行った俺に板倉が笑顔で迎える。
板倉「てか、なんでお前スーツなんだよwwwwww」
俺「イロイロあってね」
サトミ「この度はおめでとうございますww」
サトミが丁寧な挨拶をした。
板倉「かたじけない」
もののふ?
589: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:49:48.38 ID:Hp3oYA60
四人で飲みに行く。
酔っ払った板倉がキャバクラに行こうと言い出した時は思わず殴ってしまった。
板倉「なんで????昔はよく行ったじゃないの!!!」
俺「行って無い!行って無い!」
サトミ「へー・・・」
森君「まあ、普通だよ石原さんww」
サトミ「へー・・・」
俺「違う!!違うんだ!!!」
590: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:51:01.63 ID:Hp3oYA60
その日結局朝方まで飲んだ。
カラオケで4時位に板倉がヨロヨロしながら家に帰って行くのを確認した。
森君はマイクを握りながら床で倒れていた。
サトミは俺の肩に持たれて寝ていた・・・
俺はサトミの良い匂いの髪をクンクンしながら起きていたww
591: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:52:00.68 ID:Hp3oYA60
翌日。
お昼前に式場に到着した。
サトミ「綺麗な式場だねー」
俺「あー・・・」
俺は待合室のソファーで宙を見つめていた。
森君「眠い・・・」
森君もボーッとしながら呟いた。
サトミ「ダレ過ぎじゃない?二人共!」
俺「俺、スゲエ寝て無いもんだって!」
592: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:52:55.78 ID:Hp3oYA60
そんな事を言ってると板倉の会社の人達の間から「ワッ」と言う歓声が沸いた。
見ると、タキシード姿の板倉とウェディングドレス姿のユミが立っていた。
サトミ「きれーwwwwww」
サトミがカメラを持って写真を撮りだした。
ユミはマジで綺麗だった。
板倉少し緊張した面持ちで会社の人達や親族に挨拶していた。
サトミ「なんか・・・良いな・・・」
そうサトミが呟いたのを覚えている・・・
593: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:53:52.41 ID:Hp3oYA60
式が始まりチャペルに板倉がぽつんと一人立っていた。
うわwwなんかマヌケだww
俺がそう思っていると、オルガンが荘厳な音楽を奏でて入り口が開いた。
そこに父親に連れられたユミが現れた。
なんかね・・・俺も少し震えたよ。
594: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:55:04.38 ID:Hp3oYA60
式は進行して指輪交換の後に誓いのキスと成った。
板倉はユミのベールを上げるとニヤッと笑い叫んだ。
板倉「ユミ!!!愛してる!!!!」
そう言ってブチュとしやがったww
俺は結婚式に余り出た事が無かったので、
ええ???これがスタンダードなの???
と思ったわマジで。
式に出てた人、みんなが拍手してたぞ
595: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:56:20.93 ID:Hp3oYA60
式が終わりフラワーシャワーを浴びせる。
その姿が絵に成ったよ。
話は変わるがこの前、俺もサトミと式場見に行ったんだけどさ。
高いねーww
知ってた?フラワーシャワーも見積もりに入ってんのよww
それもう込みにしとけよって思ったわww
てかねー、地元でやろうか、それとも東京でしようか、スンゲー迷ってんだよなー。
専用の式場でやる方が良いのか、ホテルでやる方が良いのかも迷うよね・・・
すみません。話しを戻しますww
596: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:57:26.26 ID:Hp3oYA60
披露宴が始まり、板倉の会社の偉いさんとユミの会社の偉いさんが最初に挨拶した。
その後に、何故か森君が乾杯の音頭をした。
いや、良いの?普通違うくね?
森君は乾杯の前に板倉が良い奴って事を語っていた。
そして緊張した顔で「かんぱーい!!!」と裏返った声で叫んだよ。
597: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:58:31.32 ID:Hp3oYA60
俺と森君で板倉に飲ましに行くが、係員にストップさせられた。
なんだよ・・・
とりあえず板倉の両親の所に行き、久しぶりに板倉の父ちゃんと語らった。
板倉の会社の人が「エロ詩吟」のパクリ芸を披露してたが寒かった。
パクリの時点で寒いのに滑ってるし。
俺「あれ良いんか?」
森君「板倉君も大人に成ったねー、ちゃんと笑ってるよ」
サトミ「そんな事言わないの!」
598: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 09:59:42.35 ID:Hp3oYA60
なんだかんだで宴は終わりに近付いた。
司会者が言う。
「宴もたけなわではございますが、ソロソロお開きの時間が迫って参りました・・・それでは締めを飾って頂くのは・・・この方!新郎板倉さんの親友の・・・福田さんです!!!」
なんでそんなハードル上げるんだよ!!!
599: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:00:35.10 ID:Hp3oYA60
拍手の中、俺は前に向かった。
俺は一週間考えたスピーチを披露する事に成った。
俺「板倉君、ユミさん結婚おめでとうございます、
並びにご両家の皆様方、本日は誠におめでとうございます」
皆がシーンとしていた。
600: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:02:04.49 ID:Hp3oYA60
俺「ただ今御紹介に預かりました・・・福田と申します・・・福山雅治似ですみません」
俺がそう言うとクスクスと来たので一気に緊張が解けた。
ホッとしながら続けた。
601: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:03:23.86 ID:Hp3oYA60
俺「板倉君と初めて出会ったのは小学生の時でした・・・
最初のHRで自己紹介が有ったんですが、板倉君は僕の前の席でした。
そして振り返っていきなり
『チキン南蛮とすき焼きならどっちがお洒落かな?』
と聞いて来ました。
僕が一瞬コイツ何言ってんの?って思っていると
『好きな食べ物だよ!今から自己紹介が俺に順番回って来るからさ!』
と言われました。
602: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:04:45.70 ID:Hp3oYA60
僕はヤバい人がいる!
そう思ったんですが、無視したらもっとヤバいと思い
『すき焼き』
と答えると
『センスねーな』
と言われ凹んだのを覚えています。
あの日から僕の自己紹介では必ず
『チキン南蛮』
と答える様に成りました。
僕のセンスを上げてくれてありがとう板倉君」
俺がそこまで語ると、少しづつ会場が沸いて来た。
603: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:05:36.12 ID:Hp3oYA60
俺「板倉君は正直、ご親族の前で言うのは憚りますが・・・
無茶苦茶な奴なんですww
小学生の時に自転車で空を飛べるか?
と言い出して自転車に発泡スチールで作った羽を付けて、坂道を下りました。
もちろんそのまま川に落ちました。
604: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:06:40.72 ID:Hp3oYA60
「中学の時はスケボーで通学しよう、
と言い出したのは良いんですが、
調子に乗ってバスに捕まって走り出したんです。
だけど、そのままカーブを曲がり切れずに、またもや川に落ちました」
605: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:07:59.14 ID:Hp3oYA60
「高校に成ると流石に落ち着いた感が有りました。
ですが、突然、イカダの凄さを教えてやる、と言い出して皆でイカダを作りました。
もちろん高校生が作った事も有り、
そして途中で板倉君以外は面倒臭く成った事も有り、
完成度が低いイカダに板倉君が乗った時は、僕らは少し違う意味でワクワクしてました。
案の定川に落ちた時は、ある意味感動したのを覚えています・・・」
606: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:08:53.28 ID:Hp3oYA60
俺がここまで話すと会場は大分暖まってたので俺はホッとした。
時折、拍手をくれる人もいた。
板倉は苦笑いを浮かべて話を聞いている。
ユミは普通に笑ってくれていた。
607: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:11:11.47 ID:Hp3oYA60
俺は続けた
「・・・ですが、こんな板倉君と僕が何故ずっとに一緒にいるかと申しますと・・・
もちろん、一緒にいて飽きないwwと言うのも有りますが・・・
話は板倉君と出会った最初の頃に戻ります・・・」
俺は少し天井を見た。
608: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:13:45.13 ID:Hp3oYA60
「最初の出会いから、僕らは何となく一緒に行動する様に成りました。
ただそれは、上辺の軽い関係だったんです。
所がある日、僕が学校で遊んでいる時に上級生のカバンを泥に落としてしまう事が有ったんです・・・
上級生が怒り、放課後に裏に来い、と言うベタな展開に成ったんですねww」
609: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:15:41.36 ID:Hp3oYA60
「その時、一緒に遊んでいた板倉君は放課後に成るとひょいと居なく成ったんですよww
うわ、アイツ逃げやがったww
と思って僕は一人、上級生の待ち伏せ場所に行きました。
そして上級生達に囲まれて胸倉を捕まれた・・・
その時でしたよ・・・
板倉君が走って現れました・・・!」
610: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:17:32.67 ID:Hp3oYA60
「そして、ポケットから当時流行していたカードのレアカードを取り出したんです・・・
そして、
『これ上げるんで勘弁して下さい』
と言いました。
板倉君はわざわざ家に、それを取りに帰ってたんです。
上級生達は満足して帰りました。
その後に僕は板倉君に
『なんであんな事したの?』
と聞くと一言だけ言いました。
『友達だから』
と・・・
僕はその瞬間決めました。
コイツとは一生友達で居ようと・・・!」
611: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:18:54.20 ID:Hp3oYA60
全員がシーンとして俺の話を聞いていた。
俺「僕の判断は間違っていませんでした・・・
その後、僕の側には常に板倉が居てくれました。
僕が失恋した時も、僕が落ち込んだ時も、そして僕が喜びを分かち合えた時も・・・
常に彼は僕の側に居てくれました。
たまたま座席が前後で話掛けられた人が、僕に取って掛け替えの無い人に成ったんです・・・」
612: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:20:36.14 ID:Hp3oYA60
板倉もユミも黙って下を見ていた。
俺「ユミさん・・・」
俺はユミに呼びかけた。
ユミは俺を見る。
俺「板倉は絶対にアナタを幸せにします・・・
それは18年間、側に居た僕が保障します・・・
だから・・・安心して下さい・・・!
アナタは絶対に・・・幸せになります・・・!!」
ユミは少し微笑み頷いた。
613: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:21:43.52 ID:Hp3oYA60
俺「板倉・・・」
俺は板倉を呼んだ。
板倉は少し顔を上げた。
俺「おめでとう・・・俺はお前の幸せが、心の底から嬉しいよ・・・
本当に・・・本当におめでとう!!!!」
俺はそれだけ言うと前を向き言った。
614: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:22:38.57 ID:Hp3oYA60
俺「長く成りましたが・・・これを私のお祝いの言葉と変えさせて頂きます!
本日は誠におめでとうございます!!」
会場から割れんばかりの拍手が有った時は、凄く嬉しかった。
板倉が少し涙ぐんでた。
座席に戻ると森君が握手をして来る。
サトミはハンカチで涙を拭い呟いた。
サトミ「・・・凄く良かった・・・」
そう言ってくれた。
615: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:23:31.65 ID:Hp3oYA60
披露宴が終わり、森君が幹事の二次会が開かれた。
二次会では板倉が会社の人達からベロベロに酔わされる。
途中、サトミがユミの会社の男に声を掛けられる場面が有り、
俺がヤキモチを妬いたのは言うまでも無い。
616: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:24:29.16 ID:Hp3oYA60
二次会も終わり、俺と板倉、森君、ユミ、サトミの五人だけで飲みに行った。
結局、朝まで飲んだんだけどね。
結婚初夜なのに良いの?って思ったよ。
最後に板倉が俺と森君に抱き着き言った。
板倉「・・・今日はありがとな・・・」
それだけ言うと照れた様に、ユミと去って行った・・・
617: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:25:22.51 ID:Hp3oYA60
サトミ「良い・・・結婚式だったね・・・」
朝日に照らされたサトミがそう言う。
俺「・・・うん、正直、感動したわww」
サトミ「私もww」
二人で誰も居ない早朝の街を歩く。
サトミ「ああー・・・私も、ああ言う所で式を上げたいなー・・・」
今考えればね、これってフラグだと思うんだけどさww
あの時の俺は寝不足と酔いで頭が回って無かったよww
618: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:26:43.33 ID:Hp3oYA60
俺「良いねー・・・」
こんだけしか答え無かった。
その言葉にサトミが軽く肩パンチをしてきた。
俺「いてっ、何?」
サトミ「べっつにー・・」
俺「なんだよww」
サトミ「べっつにー・・・ユウ君はキャバクラでも行けば良いんじゃない?」
俺「違うって!あれはさ・・・」
サトミ「違わないーww」
俺「聞けって・・・」
・・・・
俺はその半年後に・・・サトミにプロポーズをする事に成ったよ・・・
619: 福田 ◆RzEettbBGE 2009/11/07(土) 10:27:48.96 ID:Hp3oYA60
以上です
次は竜也の話を書こうと思うんですが・・・
そんなにエピソードが無いんですよね・・・
621: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/11/07(土) 10:59:06.51 ID:siOwsy.0
うちも今、結婚式場探してるんだけど高いよなww
必要最低限であげれば安いんだけど、オプションつけないと話にならんしwwwwww
622: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/11/07(土) 13:11:17.35 ID:.OZSFxUo
考えてみたら1度目、2度目はまだ理解できる出会いだったが
3度目は出会い方は奇跡だよな
626: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/11/08(日) 08:21:19.64 ID:G/6EpGQ0
福田はスピーチの才能まであんのかよこの野郎!
うっすら涙出たw
くそーそのまま死ぬまで幸せで天寿を全うしろ!
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http://4vipstars.blog.2nt.com/blog-entry-142.html少し昔話をしたくなった・・・その後5
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