新年の御寿ぎ、謹んで申し上げます。
護符マニアでございます。

…えー、先日申しましたとおり、狼のお札巡りの旅は年内分に関しては
一応は打ち止めでしたが、それとは別に、狼を眷族とする神社を巡る内に
その手の神社に付き物の、狼の像の方にも俄然興味が湧いてまいりまして、
どうやら都内各所でも見る事が出来るようだったので、駆け足気味ながら
各神社を参拝して参りましたので、写真とレポをうｐ致します次第です。

なお、タイトルにもあります「守護像」ですが、狛犬ならぬ
狛狼というのも妙ですし、かといって「狼の像」だけでは
どうにも締まりが無いので、あえて、こういうネーミングに
してみました。何とぞ御了承下さいまし。

【１２月２４日】

【沼袋・氷川神社】（中野区 沼袋 １－３１）

この日は自宅を朝５時過ぎに出発し、
７時過ぎに西武新宿線の沼袋駅に到着。



駅から至近距離にある氷川神社へと向かいます。

氷川神社の社殿。



自分以外にも時折り参拝の方が訪れていました。

境内の左手にある御嶽神社の石祠の両脇に
小型の像が控えていますが、吽像の方は
鼻先が折れてるので、なんだか豚のように
見えてしまったり…

見てるよー

【中町・御嶽神社】（三峯神社）（武蔵野市 中町 ３－２９）

沼袋の駅前からバスに乗って中野駅へと向かい中央線の吉祥寺駅で下車、
循環バスを使って「成蹊通り」のバス停で下車します。






バス停横の交差点のすぐそば、マンションの影に隠れるように
小ぢんまりとした神社の社殿が、ひっそりと鎮座しています。

こちらの像は垂れ耳タイプ。
どっちかというと和犬な雰囲気です。

覆い堂の中に鎮座する、本殿の前面の蛙股部分に彫られた狼の姿。

なお、この神社の名称に関してはネット上では「御嶽神社」と
なっているのですが、自分が参拝した際には、「三峯神社」と
墨書した地元の吉祥寺講による社名額が掛かっていましたので、
こちらが正式名称で間違いないと思われます。

【西牟礼（にしむれ）御嶽神社】（三鷹市 牟礼 ６－１）




再び循環バスに乗って吉祥寺駅へと戻り、隣の三鷹駅で下車。
久我山駅行きのバスに乗り「三鷹台団地」のバス停で降りて、
通って来た道を少し戻ったＹ字路の所に鎮座しています。

ちょうど逆光だったので色々と角度を試して
撮影しましたが、やっぱダメでした…ｏｒｚ

【牟礼（むれ）御嶽神社】（三鷹市 牟礼 １－６－１９）






三鷹台団地のバス停から久我山方面に向かって歩いていると、
その名もズバリ「御嶽神社」というバス停があり、その脇に
先ほどの御嶽神社と同様のＹ字路の分岐点に鎮座しています。

ここの像は鼻先の造形が幅広いタイプ。

このタイプのものを見ていると、なんとなーくですが、
ゴーストバスターズのテラードッグを思い出してしまいます。

【吉祥院（象頭山 遍照寺）】（杉並区 高井戸西 １－５－４４）



久我山駅から井の頭線に乗って高井戸駅で下車し、
環八通りを南下すること数分で、高井戸不動尊こと
吉祥院の参道が現れます。



住宅街の中を奥へと延びる参道を進むと、朱塗りの門の
向こうに吉祥院の本堂が建てられています。

さて、肝心の御嶽神社ですが門前の左手に鎮座しています。



ここの像は、先ほどの牟礼・御嶽神社と同じ鼻広タイプ。
造形もよく似ていますが、同一の石工の手によるものでしょうか？

【多摩川 浅間神社】（大田区 田園調布 １－５５－１２）






吉祥院の門前にあるガストで昼食後、井の頭線に乗って終点の渋谷駅から
東急・東横線へと乗り換え、多摩川駅で下車、駅に隣接した高台にある浅間神社へ。

境内の高台へと上がった鳥居の脇の末社の中に
三峯神社があり、その手前に像が並んでいます。

狐っぽいけど、狼像の特徴である肋骨が
浮き上がってる表現がバッチリあります。



ユルい、ユルすぎる…！



風化具合から、恐らく一番の古株と思われます。

ふむふむ

境内の横手の展望台から多摩川の風景を眺めて、しばし浸ります。

【北嶺（きたみね）御嶽神社】（大田区 北嶺町 ３７－２０）






多摩川駅から再び東横線に乗り、終点の蒲田で池上線に乗り換え御嶽山駅で下車。
駅前の商店街の中にありながらも、広い神域を持つのが こちらの御嶽神社です。

こちらの像は、口の部分に何かを咥えているのですが、
両端が欠けてしまっているので、詳しくは断定できませんが
中央に紐状の造形があるので、どうやら巻物のように見えます。

なお、ここは「みたけじんじゃ」では無く、長野県・木曽の
御嶽山の流れである「おんたけじんじゃ」であって、本来は
狼の信仰とは関係ないっぽいのですが、ひょっとすると同じ
山岳系の信仰である事から、青梅の御嶽山の狼の信仰が習合
したのかもしれませんですね。

なお、こちらでは社務所で御眷属である狼のお札も授与しています。



※自分は以前に参拝した際に拝受済みなので、今回は現地写真無しです。

そして、この御嶽神社、境内の水行舎や拝殿には
立派な彫り物がありますが、裏手に回ってみると、
本殿には更に見事な彫刻が！

養老の滝



唐子遊び



那智の滝の文覚上人と、脇障子の浦島太郎

【砧（きぬた）三峯神社】（世田谷区 砧 ４－６－１）






東横線の目黒から山手線で新宿駅に向かった後、
小田急線に乗って南下、祖師ヶ谷大蔵駅で下車し、
商店街を抜けて東に進んでいくと、住宅街の中に
鎮座しているのが、こちらの砧・三峯神社です。

こちらの像は奉納年代が昭和に入ってからなので、
造りの方も、より実際の狼寄りのデザインになってます。

さて、この日はここでタイムアップ、駅前のお店で
自然派ドーナツを買い込んで家路に就いたのでした…。

【１２月２９日】

この日は普通に仕事だったのですが、出勤前に早起きして
上野近辺と新宿に、狼の守護像のある神社に参拝しました。

…まぁ、世間的には冬コミ１日目なんでしょうけど、
こちらは繁忙期のため休みが取れない職種ですので…。

【小野照崎神社】（台東区 下谷 ２－１３－１４）



当日は朝６時前に地元の駅を出て、鶯谷の駅に７時半着。

南口を出て言問通りを突っ切り、根岸三丁目交差点近くの
小野照崎（おのてるさき）神社に向かいます。



この神社の主祭神は、昼は廷臣、夜は地獄の冥官として
この世とあの世を行き来した事で有名な、小野 篁 公です。

こちらでは境内社として、三峯神社と御嶽神社、
それに琴平神社が合祀されていまして、社殿の前には
入谷講中による、台座に「三峯山」の刻銘がある像が
奉納されています。



が、しかし！阿像の方は口元から先が
打ち落とされており御覧の様な有様…。

なお、ネット情報では、以前は欠けた口先の部分が
像の足元に置いてあったそうですが、今回はそれも見当たらず…。

それにしても、こんな罰当たりな事をした輩は
一体どこのどいつなんじゃろか…。

【下谷・三峰神社】（台東区 下谷 １－５）

小野照崎神社を後にして、下町の込み入った路地を抜けて
上野方面に向かって南下していくと、ビルの谷間に鎮座する
下谷・三峯神社に到着しました。






こちらでは、先ほどの小野照崎神社のものと同じ石工の手による
ほぼ同じ造りの像が見られるとの事だったので、欠落をしていた
阿像の完全版を期待して来たのですが…

なんと、新しい像が奉納されており、下調べの際にネットで見た
かつて奉納されていた古い像は、影も形もないでは無いですか！




まぁ、これに関しましては氏子の方の信仰心の発露によるものですから
自分のような外部の人間が、とやかく言うことでは無いのは承知の上です。
…とはいえ、もっと早くに ここを訪れていたら…と思うと残念ではありますが。

と、ここで時間切れのため出勤と相成り、職場へと向かったのでした…。

【稲荷鬼王神社】（新宿区 歌舞伎町 ２－１７－５）

地下鉄を使えば、昼休みの時間内にどうにか行って
戻ってこられるという地の利を生かして参拝をしました。






歌舞伎町の裏手、区役所通りに面したビルの谷間に鎮座するのが、
鬼王権現（月夜見命・大物主命・天手力男命）を御祭神とする稲荷鬼王神社です。

こちらの像は、一見すると狼と言うよりも、むしろ異形の狛犬に見えますが
神職の方によると「口伝によれば山犬、すなわち狼という事になっている」との事。

なお、この鬼王神社には水琴窟が２箇所にありますので、
参拝の際には水を掛けて、是非とも聴いてみて下さいね。

【１２月３０日】

この日も出勤前に寄り道をして、杉並区の
方南町にある大山神社に参拝してきました。

【大山神社】（杉並区 方南 ２－５－４）

当日は朝８時半前に丸の内線の方南町駅に到着。






駅から南に商店街を抜けて坂を下っていくと、
住宅街の左手前に大山神社の社が鎮座しています。

こちらの像は御覧のとおり、頭に手作りの赤い頭巾が
被せてあるのが何とも微笑ましいですね。




ノリとしては、お地蔵様に赤い涎掛けを掛けるような
ものなんでしょうかねぇ。

なお、こちらの神社は境内にある石碑によると、
榛名山（群馬県）、御嶽山、大山（神奈川県）の
三社を合祀したとあり、事実、名前も大山神社ですが、
狼の守護像があるとおりメインは御嶽山と思われます。

【おまけ】

これ以降の画像は、昨年の２月頃に渋谷の宮益坂にある
宮益・御嶽神社に行った際に撮った写真ですが、同じく
都内と言う事で、埋もれさせておくのも惜しいので、
ついでに貼ってみます。




渋谷駅前から宮益坂を上がって行くと、
左手に御嶽神社の鳥居が目に入ります。

ビルの谷間の階段を上がると、白壁のまぶしい社殿が
狭いながらも よく手入れされた境内の奥に鎮座しています。

こちらの像はブロンズ製ですが、実は これは本来奉納されていた
石製の像の痛みが酷くなったために、代わりに新しく鋳造されたもので
当初の像は社殿の中に安置されています。

なお、こちらでは先ほどの北嶺・御嶽神社と同様に
狼のお札を授与しており、都心部では貴重な存在です。

社殿の前で日向ぼっこしてたヌコさん。

といったところで、今回の都内・狼の守護像巡りのレポは終了です。
毎度ではございますが、御覧頂きました皆様には御礼申し上げます。m（_ _）m

…さて、明日は、狼のお札を戴きに秩父に行ってきましょうかねぇ…。
つーか、もう何度目なんだか…って感じですがｗ

それでは！　ﾉｼ